ケア資格ナビ> 社会福祉士ガイド
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社会福祉士はソーシャルワーカーとも呼ばれ、日常生活を営むことが困難な人の相談を受け、助言や指導を行う専門職です。
サポート対象は、病気や障害がある人や高齢者のほか、子どもや母子家庭、貧困者まで幅広く、それらの人たちの問題を解決できるよう福祉の面から支援します。
社会福祉士の資格は国家資格で社会的信頼度が高く、取得することで福祉や医療・介護などの相談援助業務に必要な知識とスキルがあることを証明できます。
社会福祉士になるには、まずは学歴や実務経験などの受験資格を満たします。受験資格を得た後、年に1回の社会福祉士国家試験を受験し合格する必要があります。合格後に登録申請を済ませると、社会福祉士として働くことができます。
社会福祉士を受験するには受験資格が必要です。
資格取得ルートは複数ありますので、くわしくは社会福祉振興・試験センターの受験資格を確認しましょう。おもなルートは以下の通りです。
引用元:社会福祉振興・試験センター 試験概要 受験資格
- 4年制大学で指定科目を修めて卒業した方(受験年度の3月31日までに卒業見込みの方を含みます。)
- 2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した方(受験年度の3月31日までに従事する見込みの方を含みます。)
- 社会福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した方(受験年度の3月31日までに卒業(修了)見込みの方を含みます。)
- 社会福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した方(受験年度の3月31日までに卒業(修了)見込みの方を含みます。)
上記の他にもさまざまな資格取得ルートがありますので、確認してみてください。
参考:社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験 受験資格(資格取得ルート図)
社会福祉士国家試験は例年2月に行われます。試験の合格率は25%~30%程度で、それなりの準備が必要です。計画的に受験スケジュールを立てましょう。 以下は最新の受験概要です。
試験日 | 例年2月上旬 |
---|---|
申し込み受付期間 | 例年9月上旬~10月下旬 |
受験手数料 | 15,440円 |
第34回の合格率 | 31.1% |
試験地(24試験地) | 北海道・青森県・岩手県・宮城県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・石川県・岐阜県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・島根県・岡山県・広島県・香川県・愛媛県・福岡県・熊本県・鹿児島県・沖縄県 |
問合せ先: 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
引用元:社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験 過去の試験問題
- 人体の構造と機能および疾病
- 心理学理論と心理的支援
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- 地域福祉の理論と方法
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- 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
- 就労支援サービス、更生保護制度
2019年に厚生労働省から、社会福祉士の教育内容の見直しが発表されました。大学や短大などの教育機関で社会福祉士を目指す場合、2021年度の入学生から新カリキュラムで学習することとなりました。2024年度から国家試験も新カリキュラムの内容に変わります。
新カリキュラムでは「地域共生社会に関する科目」が創設され、実習および演習はこれまでの「1施設以上かつ180時間以上」から「2施設以上かつ240時間以上」になるなど、これまでよりも内容が充実・拡充するものとなっています。
参考:厚生労働省HP
社会福祉士の仕事は、病気や障がい、高齢、貧困などの理由によって日常生活を営むのが難しい人から、その家族も含めて相談を受けます。相談者や家族が日常生活を問題なく送れるように、サポートを行います。
職場によって相談者の条件が変わり、仕事内容にも多少の相違はありますが、基本的には相談や提案、各機関との連携がおもな仕事になります。
近年、高齢化による要介護者などの増加に伴い、社会福祉士は医療機関や介護施設などで需要が高まっています。ほかにも生活に問題を抱えた母子家庭を支援する施設や地域の福祉を進めるための機関などで働くこともあります。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設、デイサービスなどで「生活相談員」として活躍しています。介護サービスを受ける本人やその家族から相談を受けたり、関係機関と連絡・調整を行います。
障がい者支援施設などで「生活指導員」「支援相談員」として援助業務を行います。障がい者の家族の相談を受けたり、障がい者の自立支援や退所後の生活援助を行うこともあります。
保護者のいない児童や虐待を受けた児童などが入所する児童養護施設では「児童指導員」として子供たちのサポートを行います。母子生活支援施設では「母子支援員」として母子の自立のための支援を進めます。
病院で働いている社会福祉士は「医療ソーシャルワーカー」と呼ばれます。病気にかかり不安になっている患者やその家族の相談を受けサポートします。治療や入院に関する支援制度を紹介したり、転院先を探して紹介したりします。
社会福祉協議会、地域包括センターの職員として、生活に問題を抱えている地域住民の相談を受け、関連機関と連絡・調整を行います。地域に根差した活動をしている団体に、福祉の立場からアドバイスを行うこともあります。
高齢者や障がい者などの相談援助業務は、社会福祉士の資格がない人でも行うことはできますが、社会福祉士の資格を取得すると相談援助の専門家として認められます。
そのほかにもさまざまな資格取得のメリットがあります。
社会福祉士は、福祉や医療に関する相談援助に必要な専門知識とスキルがあると証明することができる国家資格です。国家資格を持っていることで専門性と信頼度が高まり、相談する人も安心して相談することができます。医師や看護師などの他職種からも信頼を得ることができます。
社会福祉士の資格を取得すると資格手当が付くことがあり、給料が優遇されます。特別養護老人ホームなどで管理者になることもでき、給料アップを目指せます。
社会的な信用性が高いため、就職の際も有利に働きます。介護施設などの雇用者から見ると社会福祉士は加算の対象となり、選考で有利になります。
社会福祉士の資格を持っていると、ほかの相談援助資格を取得する際に役に立ちます。国家資格の精神保健福祉士試験を受験する際には受験科目の免除があり、社会福祉主事の資格を取得する際も資格取得の要件になります。
社会福祉士と介護福祉士はどちらも医療・福祉分野で活躍できる国家資格ですが、仕事内容や資格の難易度も異なります。
社会福祉士は、支援を必要とする人の相談に乗りサポートすることがメインの仕事です。その対象は、子どもから高齢者、障がい者、母子家庭など幅広く、働く職場の分野も幅広くなります。
介護福祉士はおもに介護事業所で、要介護の高齢者に対し身体介護や生活援助を行います。直接介護を行う仕事で、社会福祉士よりも体力を必要とする仕事です。
社会福祉士の国家試験を受験するには、福祉系の大学や短期大学、養成施設に通い所定の過程を修了する必要があります。合格率は30%前後になっています。
介護福祉士は、どなたでも受講可能な実務者研修の修了と3年以上の実務経験の要件を満たすことで試験を受験できます。合格率は70%前後となっています。 受験要件や難易度を見ると、社会福祉士の方が難易度は高いと言えるでしょう。
社会福祉士国家試験は、幅広い分野から出題される難易度のやや高い試験です。効率よく合格するにはスクールの受験対策講座の利用がおすすめです。スクールの講座なら、分析された重点ポイントを中心に効率的に学ぶことができます。
スクールの講座で学ぶ方法は通学講座・通信講座の2つになります。通信講座はDVDやWeb講座などがあり、働いている人など学習時間が限られている人が多く利用しています。Web講座はスマートフォンでも見られます。
資格を取得すれば介護や医療・福祉などさまざまな領域で働けます。
社会福祉士国家試験に合格して、新たな働き方を目指してみませんか?
参考: 厚生労働省 ソーシャルワーク専門職である社会福祉士に求められる役割等について
社会福祉士は社会福祉分野において欠かせない資格であり、さまざまな施設で生活相談員や管理者として活躍することが可能です。地域包括ケアシステムの確立が急がれる今、社会福祉士は介護の未来を担う中心的な存在として、ますます求められています。