介護・福祉・医療資格講座紹介
ケア資格ナビ> 介護福祉士ガイド> 無資格・未経験から介護福祉士になるまでの道のり
という疑問にたいして、わかりやすくご紹介します!
無資格・未経験からのルートをご紹介しますが、既に介護の資格を持っている人にもオススメの内容です。
「介護福祉士国家試験」に合格すれば、介護福祉士になることができます。
ただし、介護業界でも上位の資格であり、試験を受けるために一定の要件を満たす必要があります。
当記事で紹介するルートとはこの「一定の要件」、つまり「受験資格」を得るためのルートです。
「介護福祉士国家試験」を受ける為の受験資格を得るためには大きく分けると3つあります。
目指すべきルートは現時点の状況によってほぼ決まります。
まず日本人の場合は「実務経験をいかす方法」と「指定の学校施設で学ぶ方法」の2種類に絞られます。さらに、現時点で介護系の学校関連の施設を卒業していない社会人の方は基本的に「実務経験ルート」に限定されます。
現時点で介護系の学校関連施設を卒業している方、中学生・高校生は「養成施設・福祉系高校ルート」という2つの選択肢が発生します。
経済連携協定(EPA)ルートは、インドネシア・フィリピン・ベトナム出身の方に限られたルートです。
それぞれ紹介していきます。
介護現場で一定期間の実務を経験することに加え、指定の研修を受けることによって受験資格を得るルートです。具体的には以下のいずれかの方法があります。
現時点で「介護職員基礎研修」を終了していない方は、1つ目の方法のみです。
2つ目の「介護職員基礎研修」は2013年度の法改定で「実務者研修」に一本化され廃止されています。2013年以前に介護職員基礎研修を修了している方に向けた受講要件です。
「実務経験3年以上」は対象となる職種であれば、非常勤(パート・アルバイト)として短時間働いた日も就業日として換算されます。
「実務者研修」は無資格者で450時間以上、期間にして約6ヵ月間の研修です。基本的な介護提供能力を身に付け、それぞれの利用者に合わせて質の高い介護ができることを目標としている研修です。
無資格・未経験の人が目指す場合、最短でも3年間かかります。
「実務者研修」は働きながら修了できるため、介護施設で実務経験を積みながら、約6ヵ月かけて修了するパターンが一般的です。そのため必然的に「実務経験3年間」という条件が、受験資格を得る上での最低期間になります。
また、実際に無資格・未経験から介護福祉士を目指す際は、いきなり実務者研修に挑戦するのは難易度が高いので、実務者研修の前に「初任者研修」の受講しておくことをオススメします。
主に現時点で高校生の方で、これから介護業界の進路を考えている方にオススメのルートです。
養成施設ルートで介護福祉士試験を受験する際の受験資格は、以下のいずれかになります。
主に高等学校を卒業した方、または卒業同等とみなされる方が対象です。
ただし、法の改正により養成施設ルートが介護福祉士試験の受験資格となったのは、2017年度からです。現在は移行期間になりますので、年度によりルートや条件が少し変わります。
2026年度末までに卒業する方は、介護福祉士試験を受験しなくても、あるいは受験して不合格だったとしても、卒業後の5年間は介護福祉士になることができます。卒業後5年の間に試験に合格するか、5年間続けて介護業務に従事することで、5年後も介護福祉士の登録を継続することができます。
2027年度以降に養成施設を卒業する方からは、卒業後に介護福祉士試験に合格することで介護福祉士になることができます。
養成施設ルートの場合、2年~5年で介護福祉士になることができます。2年制の専門学校や短大などの介護福祉士養成施設を卒業すれば、2年で介護福祉士になることが可能です。現状ではこのルートが最短で介護福祉士になるルートになるでしょう。
ただし上記の繰り返しになりますが、卒業後5年以内に介護福祉士試験に合格するか、5年間継続して介護業務に携わらないとその後の介護福祉士の登録は継続できませんので、注意が必要です。
福祉系高校を卒業している方、これから高校へ進学を検討している方にオススメのルートです。
福祉系高校ルートは、中学校卒業後に福祉系高校や特例高校を卒業することで介護福祉士試験の受験資格を得られます。 旧カリキュラムや特例高校を卒業した方で介護技術講習を受けていない方は、介護福祉士試験の筆記試験に合格後、実技試験を受ける必要があります。
介護技術講習とは、養成施設が実施する32時間以上の講習です。講習を受け評価の結果、修了認定された方は介護福祉士試験の実技試験が免除されます。
中学校を卒業後、福祉系高校に3年間通うことで介護福祉士試験の受験資格を得ることができます。特例高校の場合は卒業後に9カ月以上の介護等の実務を行うことで、受験資格が得られます。
インドネシア・フィリピン・ベトナム出身の方対象のルートです。そのため、日本人は対象外です。
経済連携協定(EPA)に基づいて来日した外国の方が、日本の介護施設で就労と研修をしながら介護福祉士を目指すルートです。
EPAの介護福祉士候補者は、対象となるインドネシア・フィリピン・ベトナムから、経済活動を通じて国同士の連携強化を図ることを目的として来日します。
EPAの介護福祉士候補者は、上記の3か国それぞれの国内での候補条件をクリアした上で、日本語能力試験をクリアする必要があります。日本語能力試験はインドネシア・フィリピンでN5程度以上の取得、ベトナムでN3 以上の取得となっています。
来日後にも日本語研修を受けつつ、日本の介護施設で実務を3年以上経験することで受験資格を得られます。
国により違いますが、定められたレベルの日本語能力試験をクリアしていない場合は、母国で日本語の研修を半年~1年程度受ける必要があります。来日後もN2以上の取得者を除き日本語の研修を2.5カ月~6カ月受け、かつ介護の実務経験を3年以上積むことで、介護福祉士試験の受験資格が得られます。
無資格・未経験の社会人が介護福祉士を目指す際に、受講要件として定められている学校や施設に通っていなくても、養成施設ルートを選ぶことはできます。
養成施設ルートには短大・大学・専門学校に進む道がありますが、そのうちの「専門学校」に通うという方法が最短です。
ただし、実務経験ルートであれば、施設で働いて給与を受け取りながら研修を受けられるのに対し、学校に通う場合は学費を支払う必要があります。また、周りの生徒はほとんど高校を卒業したばかりの学生になるため、社会人として通う場合は年齢にギャップが生じることが予想されます。
そのため、社会人で介護福祉士を目指す場合は、実務経験ルートが最もオススメです。
介護福祉士の国家試験は、例年1月下旬に行われます。年に1回きりの試験ですので、実務経験ルートを選択し、なるべく短い期間で介護福祉士を目指したい方は、日程を意識してスケジュールを組むことが大切です。
合格率は2016年より前までは60%前後でしたが、2017年に実務者研修の修了が義務付けられてからは、70%前後を推移しています。 実務者研修の内容をしっかり身に付けていれば、介護福祉士試験の合格への道はそう難しくはないと言えるでしょう。
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