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ケア資格ナビ> 保育士ガイド> 保育士の仕事内容は?一日のスケジュールまでくわしく紹介!
保護者の代わりに子どもたちのお世話をし、育んでいく保育士。両親ともに働くことがスタンダードになりつつある昨今、保育士は大切な子どもたちを預かってくれる頼もしい存在です。
この記事では、そんな保育士に興味がある人に向けて、仕事内容を中心にくわしくご紹介していきます。
保育士の仕事は、保護者から0~6歳までの子どもを預かり、保護者の代わりに身の回りのお世話をすることです。
同時に、子どもたちに基本的な生活習慣を身に付けさせ、社会性や豊かな人間性が育まれるようお手伝いをする大切な仕事です。
保育士は具体的にどのような仕事をしているのか、ひとつひとつ確認してみましょう。
朝の受入れ時に保護者に子どもの健康状態を確認したり、顔色などを見て子どもの様子を観察します。
風邪気味など不調のある子どもは、保育開始後も異変がないか注意して見守ります。
その日に予定されているプログラムを実施していきます。
体操やお散歩、自由遊び、お昼寝、プールなどの季節遊びなどを、予定された時間に実施していきます。
園庭や室内などの自由遊びの時間には、危険がないか注意して見守ります。
けんかが起きたときも基本的には見守りますが、けがなどに繋がりそうなときは、平等に接しながら仲裁します。
挨拶や手洗い・うがい、食事、お片付け、歯磨き、衣類の着脱、排泄など、基本的な生活習慣を教え、身に付けさせます。
集団生活を通して、ルールや他人との関わり方を学ばせ、社会性を育んでいくサポートをします。
子ども同士だけでなく、保護者や地域の大人と関わるイベントを通して、さまざまな人との関わりを学ばせます。
保護者とやり取りをする連絡帳の記入や配布物の作成、保育計画書の作成、保育日誌の記入などを行います。
保護者とは、連絡帳や朝夕の送迎時間にできるだけコミュニケーションを図ります。
健康状態の確認はもちろん、保育園での様子を伝えたり家庭での様子を聞いたりします。
子育ての悩みがある保護者には、アドバイスをすることも保育士の重要な仕事です。
保育園には運動会や発表会、七夕や節分などさまざまなイベントがあります。
それらの計画から製作物の準備、案内の作成、イベントの実施を行います。
イベントに向けて、子どもたちへかけっこや踊りなどの指導を行います。
施設内の清掃をしたり、不具合のある設備や壊れた遊具・おもちゃがないかなど、安全点検を行います。
保育士は看護師や栄養士とも連携を図ります。例えばアレルギーを持っている子がいるときは、栄養士とアレルギーの詳細を共有し、必要に応じて除去食を食べられるように対応します。
万一アレルギーを起こした際は、看護師に対応や指導をしてもらうなど、連携を図ります。
保育所で働く保育士は、それぞれの保育所で掲げる「保育理念」とこの「保育指針」をもとに、指導計画や保育計画、食育計画などを作成していきます。
こちらでは一般的な保育園で働く保育士が、日々の仕事をどのようにこなしているのか、1日のスケジュールを確認していきましょう。
保育園の開園時間は長いことがわかりますが、保育士はどのようなスタイルで働いているのでしょうか? 確認してみましょう。
多くの保育園では7:30頃から19:00頃まで子供を預かります。開園時間が長いため、保育士は8時間勤務のシフト制勤務が一般的です。
早番・遅番の2交代制、または早番・中番・遅番の3交代制になります。
パートやアルバイトの方の中には、忙しい朝や夕方のみ出勤する保育士もいます。
最近では、多様なニーズに応えるため夜間保育を行うところもあり、そのような保育所で働く場合は、夜勤シフトがあることもあります。
保育所は一般的に、日曜日、祝日、年末年始がお休みです。ですので、保育士のお休みは日曜日と平日に1日の4週8休制になっている職場が多いようです。
保育士と同じように子どもを預かる職種には、幼稚園教諭があります。
2つの職種がどう違うのかご存知でしょうか?
こちらでは仕事内容を中心に保育士と幼稚園教諭の違いを確認してみましょう。
保育士は保護者の代わりに子どもを保育することが仕事のメインなのに対して、幼稚園教諭は子どもたちに教育をすることがおもな仕事になります。
保育士は、専門的な知識をもって生活全般に関わる保育を行います。対して幼稚園教諭は、幼児期の心身の成長を助ける教育を行い、就学に備えます。
保育士は、産休明けの生後57日目の赤ちゃんから小学校就学前までの子どもを預かることができ、1日標準8時間子どもを預かります。延長保育を利用できるところでは、さらに長い時間預かります。
幼稚園教諭は、満3歳~小学校就学前の子供を標準4時間預かります。
保育所では長時間子どもを預かりますので、お昼寝中に事務仕事をこなしたりしますが、幼稚園は子どもが15時頃には降園しますので、そのあとに事務作業やイベントの準備などを行うなどの仕事の進め方の違いもあります。
仕事内容だけでなく、保育士と幼稚園教諭は必要な資格や国の管轄も異なります。幼稚園教諭にも興味がある方は、下記も参考にしてみてください。
保育士 | 幼稚園教諭 | |
---|---|---|
必要な資格 | 保育士資格(国家資格) | 幼稚園教諭免許 |
国の管轄 | 厚生労働省 | 文部科学省 |
子どもの年齢 | 0歳児~小学校就学前 | 満3歳~小学校就学前 |
保育時間 | 標準8時間 | 標準4時間 |
目的 | 保育に欠ける乳幼児を保育し、基本的な生活習慣などを養う | 年齢にふさわしい環境で子どもを教育し、就学に備える |
保育士の働く場所といえば保育園が一般的ですが、実はほかにもさまざまな場所で活躍しています。確認してみましょう。
保育士といえば保育園ですが、公立や私立、認可保育園や認可外保育園など種類があります。
家庭の事情で親と生活することが困難な子どもを支援する「児童養護施設」、親の事情で育てられない乳児を預かる「乳児院」、障がいを持つ子どもをサポートする「障がい児施設」などで働くこともできます。
企業で働く方の子どもを預かって保育する施設です。
職場は企業の敷地内などにあり、企業がお休みのときは保育施設もお休みになります。
最近耳にすることも多い認定こども園は、保育園の保育と幼稚園の教育を一体的に行う施設で、両方の良さをあわせ持つ施設です。
認定こども園で働く場合は、保育士資格だけでなく幼稚園教諭免許も必要になります。
都心部では特に需要が急上昇しているベビーシッターとしても、保育士は活躍できます。依頼を受けて家庭を訪問し、子どもの保育を行います。
ベビーシッターには保育士の資格は必須ではありませんが、保育士の資格があると優遇されることが多いようです。
厚生労働省の資料によると、保育士の平均年収は約364万円です。
これは、全職種の平均年収よりも低い水準となっています。
保育士不足の課題もあることから、国では保育士の給料アップを図るべく、処遇改善に近年力を入れています。
国の後押しにより保育士の給料は年々上がってきていますが、さらに2021年の閣議決定で2022年の2月からは月額9,000円の賃上げされることとなりました。
今後も継続的な給料アップが見込まれそうです。
核家族や共働き、シングルの方も増え、多くの地域で待機児童がたくさんいます。
仕事を持っているなどの理由で子どもを保育できない時間がある保護者は、保育士に子どもを預けることで安心して働き続けることができます。
働く親にとって保育士は、いなくてはならない存在なのです。
保育士の資格は一度取得すれば生涯有効で、正社員だけでなくパートやアルバイト、派遣など、さまざまな形で働くことも可能です。
出産などで職場を離れたとしても保育士の需要は高いため、自分のやりやすいスタイルで復帰をすることが可能でしょう。
保育士の仕事に興味がある方、子どもが好きな方はぜひ、生涯の仕事として保育士を目指してみてはいかがでしょうか。