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ケア資格ナビ> 特集記事> 教えます!介護業界の転職を成功させる進め方
「介護の仕事はやりがいを感じるけど、今の職場は辞めたいな……」
この記事にたどりついた方の多くは、日頃からひそかにそのようなことを考えている方なのではないでしょうか。
この記事では
など、転職に関して疑問や不安をお持ちの方に向けて、転職の進め方やうまくいくポイントをわかりやすくご紹介します。
この記事を読んで、あなたの転職をぜひ成功させてください!
いざ転職をする際には、どのように物事を進めていけばいいのでしょうか?
転職活動の開始から内定後、入職前までの進め方、すべきことをまずは確認していきましょう。
介護業界の場合、上記の1~6までのフローで進めたとして、おおむね1カ月程度あれば転職できるようです。
ですので、転職したい時期の1カ月前頃から準備を開始すると良いでしょう。
一般的に、転職活動は平均3~4カ月かかるといわれています。
介護業界の場合は人手不足で求人が豊富にあることもあり、他業界よりも期間が短く1カ月以内に決まる方が半数以上いるようです。1週間以内に決まったという方も約3割います。
転職活動を開始してから短い期間で内定をもらうことが可能ではありますが、現状よりも良い職場に転職するためには、自己分析や情報収集をしっかりするなど着実に準備を進めることが大切です。
次項から転職活動の進め方にそって、すべきことの内容をくわしく説明していきます。
今の職場に不満があって転職したい場合、その不満の内容は今の職場で解決できないのか、転職すれば解決できそうなのかをまずは確認しておきましょう。
それは待遇なのか、人間関係なのか、職場の介護に対するポリシーなのか、整理しておきましょう。転職してまた同じような不満を持たないためにも、転職したい理由を明確化して、どこまでが妥協できるポイントなのかを知っておくことは大切なことです。
転職の理由は面接でも聞かれがちな項目ですので、明確にしておくことで答えやすくなりますし、妥協できるポイントが求人探しの条件にもなります。
さらに、自分の長所や短所、これまでの経験から得たもの、介護に対するポリシーなど、自分の考えを深めてまとめておきましょう。
現在の職場に不満があったり限界を感じる場合、例えば同じ種類の施設に転職しても状況が変わらないことも考えられます。
介護の職場は、施設やサービスの種類によって働き方や介護の内容が変わることもありますので、本当に自分に合う職場を探すために、広い視点で調べておくことをおすすめします。
例えば、施設の夜勤が体力的にきつくなってきた方の場合、デイサービスや訪問介護事業所への転職が良いこともあります。
自立につながるような介護をしたい方には、介護老人保健施設が合うかもしれません。
施設やサービスの特徴を詳しく知ることで、これまでの経験がいかせる同様のサービスを行う職場が良いのか、違う種類の職場の方が良いのかが、おのずと見えてきます。
以下の表に職場ごとの仕事の特徴を簡単にまとめてみましたので、参考にしてみてください。
サービス | 職場の例 | 仕事の特徴 |
---|---|---|
入所系 |
|
|
通所系 |
|
|
在宅系(訪問) | 訪問介護事業所 など |
|
介護施設や介護事業所の種類や特徴は「自分に合った介護施設で働くには?種類とそれぞれの特徴」
の記事でくわしくご紹介しています。
こちらの記事で、どのような職場があなたに向いていそうか、確認してみてください。
自己分析を行い介護の職場を知ることで、どのような職場で働きたいのかが絞られてくると思います。そこで、実際に求人探しをはじめます。
求人を探す場合、多くの方は
を見て探すと思います。
基本的にはあなたの探しやすい方法で良いですが、探してもいまひとつぴんとくる求人がないときには、別の方法を試してみても良いでしょう。
例えば、紙媒体で探している方がネットで検索してみると、より多くの求人情報を得られることもありますし、応募が簡単にできることもあります。
また、正社員やパートではなく派遣を考えている方は、派遣会社に相談すればあなたに合いそうな職場を派遣会社が探してくれることもあります。
最近では、介護職向けの転職エージェントを利用する人もいます。そちらも登録をすることで求人を探してくれたり、転職のアドバイスをもらえたりします。
自分で探す自信のない方や、忙しくてじっくり探す時間がない方は転職エージェントを利用するのも一つの手ですので、状況に合わせて上手に求人を探しましょう。
転職エージェントについてもっとくわしく知りたい方はこちら>>
求人探しの方法 | 特徴 |
---|---|
ネット検索 | 情報更新頻度が高く情報量も多い。ほとんどの求人サイトでは、ネットからの簡単応募が可能。 |
求人誌などの紙媒体 | 地元の求人を探しやすい。応募は電話連絡後に履歴書を送るケースが多い。 |
ハローワーク | ハローワーク求人から自分で探し、応募の際はハローワークの職員から企業に連絡。 |
派遣会社 | 登録後にサイトから求人応募。コーディネーターから紹介してくれることもあり。 |
転職エージェント | 登録後にコーディネーターが求人を探し、紹介してくれる。 |
求人を見てみるとわかりますが、介護業界では保持資格によって給料が変わってきます。できるだけ待遇をよくするためには、初任者研修や実務者研修といった、介護資格をあらかじめ取得しておくのもおすすめです。
派遣会社や転職エージェントからの紹介も、資格があると好条件の職場を紹介してもらえます。
応募先が決まったら、履歴書を作成します。
履歴書は書類審査や面接の際に必要となるもので、採用ポイントのひとつになるものです。あなたに対する第一印象ともいえますので、きちんとしたものを用意しておくことが大切です。
転職を考えている方は、過去にも履歴書を書いていると思いますので、確認しておきたいポイントのみ絞ってご紹介します。
ここは確認!履歴書作成のポイント
介護職は特に人となりが重要視されますので、それが比較的伝わりやすい手書きが好まれる傾向があります。
とはいえ、パソコンで書くのはNGというわけでもありませんので、字が苦手な方はパソコンも良いでしょう。
最近では介護業界もIT化が求められてきており、PCが使えることがアピールになることもあります。どちらでも大丈夫か、応募先に確認しておくのもよいでしょう。
手書きの場合は字の上手下手は問われません。丁寧に書くことを心掛け、誤字・脱字には注意しましょう。間違えた場合は修正液や修正テープの使用はNGで、新たに書き直します。
「御社」は話し言葉のときに使う言葉です。履歴書では「貴社」と書きましょう。
志望動機には「人の役に立ちたい」など、どの職場でも当てはまるような内容ではなく、「なぜその職場で働きたいのか」ということが伝わるように書きましょう。
履歴書の書き方に不安のある方は、以下の記事でくわしく解説しています。
書類選考が通ったら次は面接です。
介護の仕事は高齢者のお世話をする仕事です。高齢者とコミュニケーションと取りながら密接に関わる仕事ですので、採用担当は人柄やコミュニケーションの仕方を特に見ます。
面接での挙動や印象が合否を分けることになりますので、明るくはきはきと話すことを心掛けましょう。
誰でも面接は緊張するものですが、あらかじめ準備しておくことで緊張も最低限ですみます。以下に面接前にしておくことをまとめましたので、万全の準備で臨みましょう。
面接前にすること
正社員に応募するならスーツの着用がおすすめです。パートでもジャケットなど、きっちり目の服装がおすすめです。
当日迷ってぎりぎりになってしまうと、落ち着いて面接に臨めません。しっかり場所を確認しておきましょう。
面接は履歴書を見ながら進められます。書いたことと受け答えの内容が異ならないように、再度確認しておきましょう。
面接での質問には志望動機や退職理由など定番のものがあります。定番の質問にはスムーズに答えられるように、あらかじめ解答を考えておきましょう。
面接対策は以下の記事でくわしくご紹介しています。面接準備の際にご活用ください。
介護の面接対策をするなら!絶対に押さえておきたい5つの質問>>
内定を受けたら、入職までに必要な手続きや入職日について確認しましょう。
入職日については面接でやり取りしていることが多いので、想定と相違がないか双方で確認します。
内定を複数もらうことができ断る必要がある場合は、内定に対する感謝を述べた後に「内定を辞退させていただきたい」ことをすみやかに伝えましょう。
その際には自ら具体的な理由を述べなくても大丈夫ですが、聞かれたときのために角が立たない返答を用意しておくと良いでしょう。
内定をもらい入職先を決めたら、退職の意思を直属の上司に伝えます。
就業規則によっては「退職の申し出は退職日の〇週間前まで」など定められていることも多いため、転職活動の際にはあらかじめ確認しておきましょう。
退職の意志を伝えた後、正社員の場合は退職願を提出します。
その後、退職日までに業務の引継ぎを行います。業務が後任にしっかり引き継げる期間を考えて、退職日を設定しましょう。
在職中に転職活動をして次の職場を決めた方が、ブランク期間ができる心配や収入の心配がありません。
そんな理由から、多くの方は在職中に転職活動をはじめます。
とはいえ、介護業界は比較的すぐに仕事が見つかりやすい業界ですので、落ち着いてじっくり転職活動をしたい方や少しリフレッシュしたい方は、退職してから転職活動をはじめるのもありでしょう。
退職してできた時間を、資格取得に使うのもおすすめです。
厚生労働省が2021年11月に発表した介護サービスの職業の有効求人倍率は3.7倍でした。つまり、1人の求職者に対して3~4件の求人があるということになりますので、選べるほど求人があるということです。
このことからも、転職活動は在職中からでも退職後からでも、過度の心配なく進められるといえます。
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和3年11月分)について」内参考統計表より
せっかく転職するなら、やはり待遇は前職よりも良くしたいですよね。 先にも少しお伝えしましたが、介護業界で働くならなら、資格を取得すると確実に給料アップを目指せるでしょう。
例えば無資格で働いていたなら介護職員初任者研修を、初任者研修をお持ちなら実務者研修を取得すると、年収が数十万円変わる可能性があります。
より良い転職を考えるなら、資格を取得してから転職活動を進めるのもおすすめです。
介護業界で転職したいあなたは、介護の仕事をできるだけ続けたいと思っている方だと思います。あなたが新たな職場で気持ちよく働き続けるために、しっかり準備をして、ぜひ転職を成功させてくださいね!