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口腔ケアの目的と方法 高齢者の心身の健康のために 

Koukucare

高齢になると、食事や会話が難しくなることがあります。これは、口腔の機能が低下することが原因です。介護の現場では、これを予防するために口腔ケアをおこないます。

口腔ケアの目的

高齢者が元気に自分らしく生活するために、口腔ケアは重要です。

口の健康は、心身に大きな影響を与えています。食事をする、会話をする、表情をつくる。当たり前のことのようですが、口の機能が衰えるとこれらが簡単にできなくなってしまいます。ものを食べたり飲んだりすることは体の健康を保ち、お喋りをしたり笑ったりすることは心の若々しさを保ち、その人らしさを引き出します

口の健康を保つことでうれしい効果がもう1つ、認知症の予防です。きちんとよく噛んで食べると、脳が刺激されるということがわかっています。歯が少ないほど脳の働きが鈍くなってしまうのです。

また、加齢に伴い唾液の分泌が減ることで口の中が乾燥し、食べかすを洗い流す作用が働きにくくなります。口の中が不衛生になることでむし歯や歯周病のリスクが高まり、細菌による誤嚥性肺炎から血管障害などの疾患を引き起こすこともあるため、口腔を清潔にして機能を回復させることが求められます。

安全な口腔ケアの方法とおこなうときの3つのポイント

安全な口腔ケアの主なポイントは、「その人に適したアイテムと方法を用いること」と、「衛生面と姿勢に気をつけること」と、「負担をかけずリラックスさせること」です。

その人に適したアイテムと方法を用いること

高齢者の口の様子や健康状態をしっかりと把握することで、ケアがスムーズにおこなえます。例えば、歯ブラシには毛の柔らかい通常のものの他に、入れ歯用の固い毛のものがあります。
また、歯に比べて傷つきやすい粘膜のケアをするときには以下のようなアイテムがおすすめです。

  • 口腔ケアスポンジ(スポンジブラシ)
    先端がスポンジでできている棒状のブラシ。湿らせて、ほほの内側や舌などの汚れをやさしく取り除きます。
  • 口腔ケアウエッティー
    ノンアルコールで保湿成分が入っている、口腔ケア専用のウエットティッシュ。拭き取りのみで、すすぎの効果が得られるため、うがいのできない人や誤嚥の危険性がある人に適しています。

衛生面と姿勢に気をつけること

感染症予防のために丁寧な消毒やグローブの着用も必須です。常に清潔な器具を使い、使い回しは避けるようにしましょう。また、誤嚥などの事故を防ぐために正しい姿勢を保てるようサポートすることも大事です。口を開けて上を向く態勢は負荷がかかりやすいため、あごを手で支えると安心されるでしょう。

負担をかけずリラックスさせること

体力が低下し、体調の変化もしやすい高齢者には負担をかけないことが大切です。無理にはせず、説明や声かけをしながらおこないましょう。口はデリケートな部分なので、いきなり触れると口腔ケアへの拒否感が生まれてしまいます。口が開かない、触らせてもらえない場合は心理的要因があることが多いので、手や肩などから徐々に触れたりマッサージをしたりすることで緊張をほぐします。口腔ケアがなかなかできなくても焦らず、相手のペースに合わせる配慮が必要です。

高齢者であっても自分でできることは自分でやってもらうことが、リハビリにもつながります。そのため、すべてやってしまうのではなく、できないところをサポートするという姿勢でおこないましょう。口腔ケアは簡単に取り組めるものでありながら健康維持のための多くの効果があります。お口のケアを見逃してしまっていないか再確認してみると良いかもしれません。

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