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介護現場の「ヒヤリ・ハット」を活用しよう!

Hiyari Hatto

「ヒヤリ・ハット」という言葉をご存じですか?ヒヤリ・ハットとは文字通り「ヒヤリ」とした、「ハッ」とした場面のことで、結果的には事故に至らなかったけれど事故になった可能性がある事例のことです。ヒヤリ・ハットを意識するだけで介護の安全性が格段に高まると言われています。そのためヒヤリ・ハットの事例を共有・分析することは介護事故を減らすためにとても重要です。 今回は施設のヒヤリ・ハットの事例と対策、そして活用法を紹介しますので、介護事故予防にぜひ役立ててください!

「ヒヤリ・ハット」の事例と対策

Case1:利用者が個浴に向かう途中でふらついていた

種別 転倒危機
原因 ふだんはシルバーカーを使用して歩行していたが、そのときは使用していなかった
職員が鍵を開けるために利用者から離れていた
対策 歩行するときは必ずシルバーカーの使用を促す
事前に鍵を開けておく

Case2:認知症の利用者が他の利用者の薬を服用しそうになる

種別 誤薬危機
原因 薬を食事のおぼんにはじめから載せていたから
食事介助の際に、他の利用者まで見ていなかったから
対策 薬は食事が終わってから個々に服薬介助をする
他の利用者を含め、全体に気を配る

Case3:おかゆ食のはずがごはん食が用意されていた

種別 誤嚥危機
原因 厨房職員の確認ミス
対策 利用者の食事形態を確認するためのチェックリストを作る

Case4:利用者をトイレに誘導したが、別業務の対応でそのことを失念

種別 ケガや行方不明の危機
原因 別の業務に気を取られる
対策 他の職員に別業務を頼む
トイレ利用者を他の職員に引き継ぐ

Case5:車いすの高齢者を誘導した際に、テーブルに腕がぶつかる

種別 ケガの危機
原因 テーブルに誘導した際、注意・確認を怠った
テーブルの高さがやや低い
対策 手の位置をしっかり確認して車いすを誘導する
接触しても傷にならないように、テーブル周りに防護テープを貼る

いかがでしたでしょうか。どの事例もどこの施設でも起こりそうな事例で、ちょっとしたタイミングでケガや大事故につながりかねません。こういったケースもあるということをつねに意識することが大切です。

「ハインリッヒの法則」と「ヒヤリ・ハット」

アメリカの損保に勤めていたハインリッヒ氏が提唱した「1件の大事故の背景には、29の小さな事故があり、さらにそれらを予見する300件の異常がある」という考え方を「ハインリッヒの法則」と言います。

ここでいう300件の異常がヒヤリ・ハットにあたります。日々のヒヤリ・ハットを活用して問題を浮き彫りにすることが、事故の防止につながります

「ヒヤリ・ハット」の活用法

では、実際にヒヤリ・ハットをどのように活用すればいいのでしょうか。
ヒヤリ・ハットが起こった場合や気になったことがあった場合、意識的に報告書に記録します。そして職員同士が共有できるよう、日々の仕事に報告書を確認する時間を作りましょう。また少人数グループや事故防止委員会などで、原因や対策の話し合いを定期的に行うことも重要です。ヒヤリ・ハット報告書をもとに話し合うことで、これまで見えていなかった問題点が明らかになったり、施設内の状況を明確に把握できるようになります。もしも体制的な問題が出てきた場合はルールを見直したり、マニュアル化することが大切です。

ヒヤリ・ハットの報告件数が上がるほど介護事故が減ったという事例もあります。ヒヤリ・ハットを大いに活用して介護事故を予防していきましょう。

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