ケア資格ナビ> 特集記事> 介護・福祉関連のコラム記事> 小規模多機能型居宅介護やグループホームで要件緩和! より受け入れやすい体制に

小規模多機能型居宅介護やグループホームで要件緩和! より受け入れやすい体制に

Kaigohoushuukaitei Shoukibotakinou

2020年は新型感染症が世界に蔓延し、国内では感染症予防のため人々の外出自粛が要請されました。そのことは、介護業界の運営や経営にも大きな影響を及ぼしました。
そういった中で、介護の複合型サービスとして提供されている「小規模多機能型居宅介護」や「看護小規模多機能型居宅介護」は、利用者が自宅に住みながらさまざまなサポートが受けられると注目されています。
今回行われる2021年の介護報酬改定では、こういった介護サービスの報酬改定や基準の要件緩和が行われる予定です。それはいったいどんなことなのでしょうか。

介護報酬改定で小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護はどう変わる?

在宅支援機能を強化! 要件緩和実施の事業所とは?

2021年の介護報酬改定では、現在の小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護(以下、グループホーム)がもっと利用しやすく、さらに経営においても採算がとれるような検討がなされています。
具体的には以下のような事業所で要件を緩和し、在宅支援機能の強化を図りたい意向が見受けられます。

  • 小規模多機能型居宅介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護
  • グループホーム

それでは、今後に向けた主な検討内容とはどんなものでしょうか。

①小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護の機能強化

小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護は、「通所」「訪問」「宿泊」「看護」などのサービスが、基本料金(月額定額制)とその他加算された費用で利用できる便利な介護サービスです。
しかし小規模多機能型居宅介護では、半数の事業所が赤字経営となっており問題になっています。

小規模多機能型居宅介護の経営の問題は、利用者の多くが基本報酬の低い要介護1・2までの利用者であることが要因の1つと見られています。
そのため要介護度ごとの報酬設定を見直し、さらに訪問サービスを行う事業所には上乗せ評価を行う区分の新設などが検討されています。

②離島や中山間地域等におけるサービスの充実

離島や中山間地域等はもともと介護事業所が少ない地域である上、今後増えると予測されている利用者に対応するため、移動コストも加算の対象にする「特別地域加算等の対象」の検討が持ち上がっています。
過疎地域でも充実した介護サービスが受けられるよう、看護小規模多機能型居宅介護についても同様の検討が行われています。

③緊急時の宿泊ニーズへの対応の充実 ショートステイについて

現在、小規模多機能型居宅介護では登録者の定員に空きがある場合、登録者以外の利用者が臨時にショートステイを利用できるようになっています。
そのため宿泊室に空きがあっても登録者の定員が定数に達していると、緊急時などの突発的な際にショートステイを利用することができません。
今回の改定ではその要件を緩和し、登録者の定員が定数に達している場合でも、宿泊室に空きがあれば登録者以外の人の利用を認める方針です。また看護小規模多機能型居宅介護についても同様の方針で検討しています。

④地域の特性に応じたサービスの確保

小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護では、サービス提供を行う事業所に対して、「登録定員を超過した場合の報酬減算」が実施されています。
登録者数が登録定員を超える場合、翌月から定員超過が解消される月まで利用者全員の報酬が30%減算されることになっているのです。
この措置により、特に新規事業者の参入を見込めないような地域においては、登録者数から漏れた人が介護サービスを利用しづらい状況になってしまいます。
これらのサービスを充実させるため、登録定員や利用定員などを「従うべき基準」から「算酌すべき基準」としてみなし、運営できるような提案がなされています

この提案が認められると、小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護での利用者が増えることになりますので、介護職員の増員も必要となってきます。
よって小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護における求人も少しずつ増えていくことになるでしょう。

介護報酬改定でグループホームはどう変わる?!

グループホームでも小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護のように、いくつかの対応策が以下のように検討されています。

  1. ショートステイにおける要件を緩和
  2. 医療ニーズへの対応強化

これまでグループホームのショートステイにおける利用日数は「7日」が限度でしたが、それを他の短期入所生活介護などの条件を鑑み、やむを得ない事情がある場合は「14日」を限度として見直すことが検討されています。
利用者人数においても、「1事業所1名まで」を「1ユニット1名まで」としたり、居室の形態についてもパーティションなどによりプライバシーが確保される場合は、ショートステイの利用ができるようにしたりすることなどが提案されています。

加えて、医療ニーズのある利用者に対するケアについては、看護体制を整えている事業所に加算で評価するだけでなく、現状は喀痰吸引と経腸栄養の状態の者に限られている医療連携体制加算の実績要件の拡大も求められています。
この他、夜間・深夜時間帯の職員体制について、1ユニットにつき1人以上の夜勤勤務者が必要なところを、3ユニットの場合、一定の要件の下で夜勤2人以上の配置に緩和することを可能とする検討も行われています。

参考:小規模多機能型居宅介護の報酬・基準について (検討の方向性) 厚生労働省
:看護小規模多機能型居宅介護の報酬・基準について (検討の方向性) 厚生労働省
:認知症対応型共同生活介護(グループホーム) の報酬・基準について(検討の方向性) 厚生労働省

2021年介護報酬改定で介護業界の人材確保はどう変わる?

今後も将来に向けて高齢化が進展していくことが予測されていることを受けて、2021年度の介護報酬改定では在宅支援機能の強化に重点がおかれています。

在宅支援機能の中軸となる小規模多機能型居宅介護やグループホームの需要が増すにつれて、必然的に介護業界にはますますの人材確保が重要となります。

現行では「グループホームのユニットの数を1または2とすること」となっていますが、ユニット数が多くなるほど収支差率が高い傾向にあるため、経営の安定性を考えるとユニット数を弾力化する方向性が検討されています。
グループホームのサービス提供を維持しながら、複数の事業所で人材を有効活用していきたい意向があるため、サテライト型事業所の創設も検討されています。
これは利用者が自宅から近いエリアで必要なサービスを多様に受けられるメリットもあります。なかなか充足しない介護人材を効率よく活用するための対策としても考えられているため、これからも介護業界の人材確保は、重要案件であることがはっきりしています。

介護職と言うと「デイサービス」や「老人ホーム」などでの就業になじみがありますが、これからの介護職にはさまざまな就業先があります。
新たな職場を求めている方は特に、介護事業所や介護施設をチェックしてみるのも良いでしょう。

小規模多機能型居宅介護についてくわしく知りたい方はこちら>>小規模多機能型居宅介護で働くには?仕事内容から資格や職種まで解説!

グループホームについてくわしく知りたい方はこちら>>グループホームで働くには?仕事内容から資格や職種まで解説!

制度改正で在宅介護を支援! 年齢を重ねてもやっぱり自宅で暮らしたい

これまでにご紹介してきたように、居宅介護のニーズは増え続けています。特にさまざまな困りごとに対応できる小規模多機能居宅介護は自宅で暮らす高齢者にとっては、多くの介護サービスに対応しており大変魅力的な介護サービスです。
また自宅で暮らす医療的ケアが必要な方には看護小規模多機能居宅介護、認知症の方であるならグループホームなどそれぞれの事業所で複数の介護サービスを行う複合型サービスは、これからも注目の介護サービス事業となっています。

複合型サービスの事業所で働くことは自宅で過ごす利用者に快適な生活をもたらす、やりがいのある仕事です。
さまざまな業務がある分、これから複合型サービスの事業所で働こうとする方や今すでに働いている方は、事業所では「どんな利用者にどんな介護サービスを行うのか」「介護業務以外にはどんなことを行うのか」など、業務内容を確認しながら業務に就きたいものですね。

2021年の介護報酬改定には他にもさまざまなことが予定されています。
興味のある方は下記のページもどうぞご覧ください。

2021年の介護報酬改定についてくわしくはこちら>>2021年度の介護報酬改定はどうなる?最新情報をご紹介!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

介護の資格講座一覧

新着記事

新着コラム記事

Copyright © 2005-2020 Network21, Inc. All rights reserved.