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介護離職ゼロに向けて企業にケアマネを配置!産業ケアマネージャーとは?

Sangyou Caremane
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介護者(ケアラー)へのサポート

高齢化社会を迎えて、今や「介護」は働き盛り世代の欠かせない話題となっています。仕事においては責任のあるポジションを任される年代、しかし家族には介護の必要な人がいるといった状況はよくある風景です。「誰もがいつかは巡りくること」とは分かっていても、実際の生活の中に介護が入ってくると生活のリズムは少し変わってきます。
2017年の調査では全国に介護をしている人は、5年前と比べて増加し約628万人。その中で6割近い約346万人が働きながら介護を行っています。無償で介護を行う介護者を近年は「ケアラー」と呼び、国としてもケアラーへのサポートに注力を行っています。*1 *2

介護離職の現状

ケアラーのサポート問題とともに昨今の社会問題となっているのは「介護離職」です。 過去1年間で前職を離職した人のうち、「介護・看護」を理由に離職した人は9万9千人。しかしやむを得ず介護離職をしても再度仕事と介護を両立している人は、約2万5千人と5年前の調査より増加傾向にあります。 *1 *3
介護離職した人へのアンケートによると、介護離職後、「経済面・精神面・体力面において、負担感が増した」との報告があります。*4仕事と介護との両立、介護と子育ても同時に行うダブルケアを行っている人もいる中で、それらを両立させかつ「自身の生活を安定したものにするにはどうしたら良いか」と多くの人が悩んでいます。

産業ケアマネージャーとは

ではこれから一層増えるであろうケアラーは、介護にどう対応して行けば良いのでしょうか? これまで多くの人が、「家庭内のことは自分たちで解決する」というスタンスだったのではないでしょうか。時代の流れもあり、企業では介護休暇・休職制度の開設や制度利用の推奨を行っています。介護保険も確立し、さまざまな介護サービスが打ち出される中、それらをどうやって利用するのか、またその中のどれが適切なのか、と言った点にまで、仕事をしながら選択することはなかなか考えが及ばないものです。
現在一部の企業で「産業ケアマネージャー」と称して、介護に直面した社員のサポートを行うモデルケースが見られます。産業ケアマネージャーは、ケアマネージャーの資格保持者が企業独自の研修を受講し、社内試験に合格した場合にその称号を使用しています。*
仕事内容は介護に直面した社員に対し、介護サービスの利用や介護の休暇制度を合わせ、仕事が継続できるよう最適なプランを提案します。社員にとっては産業ケアマネージャーがいることで、自分の生活を客観的に見つめ直すことができ、判断に迷ったときにも心強いと好評です。*5

* 企業ごとに要件は異なります。

産業ケアマネージャーの育成

企業による産業ケアマネージャーの取り組みに追随する形で、第46回規制改革推進会議では、就労している家族の勤務実態を踏まえてケアプランが作成できるような「産業ケアマネージャー」の育成を促しています
今は介護の必要がなくても、今後家族にそういった可能性があると思っている人は数多くいるものです。実際、介護の問題に直面しても離職や転職をするかどうかの相談は、「誰にもできなかった」という結果も出ています。*6そういったときに、産業ケアマネージャーの存在は重要です。今後は産業ケアマネージャーの育成を促す試みが続いていくでしょう。

介護離職ゼロを目指して

介護と仕事は、バランスよく行うことが大切です。産業マネージャーをはじめ、専門家によるアドバイスを受けると、自分では思いつかなかった対応の仕方を知ることができます。介護と仕事の両立については、

  • 時差出勤制度を利用して、親をデイサービスに見送ってから出社
  • テレワーク制度を利用して、自宅勤務
  • 費用補助制度を利用して、ホームヘルパーを活用*5

など、多くのアイデアが見られます。

共働きが当たり前になった時代。夫婦どちらかが介護を背負うのではなく、専門家のアドバイスを選択して、家族みんながサポートし合う時代を迎えたいものですね。

参考: *1 総務省統計局 平成29年 就業構造基本調査 結果の概要
*2 厚生労働省 家族(世帯)を中心とした多様な介護者の実態と必要な支援に関する調査研究事業
*3 総務省統計局 平成24年 就業構造基本調査 結果の概要
*4 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査
*5 介護との両立 社員に提案…産業ケアマネ、職場の実情熟知
*6 みずほ情報総研株式会社 介護と仕事の両立を実現するための効果的な在宅サービスのケアの体制(介護サービスモデル)に関する調査研究

* 「ケアマネージャー」の表記について:厚労省や地方自治体による文書では「ケアマネジャー」が正式な表記とされていますが、当サイトでは、現在一般的に使用されていることから「ケアマネージャー」を使用しております。

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