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掲載希望スクール様はこちらケア資格ナビ> 心理カウンセラーガイド> 転職してカウンセラーに。仕事内容や求められる資質とは?
悩んでいる人に寄り添い、問題を解決へ導くサポーターとして、その役割が注目されている「カウンセラー」のお仕事。一般企業から転職してカウンセラールームを開いて活躍している清水さん(仮名)30代男性に体験談を伺いました。
私は以前、一般企業の総合職として勤務していました。ですが、自分自身が過労でうつ病を発症してしまい、そのときに出会った心療内科のカウンセラーの方の懸命さに、胸を打たれました。
病気になって何もできない。どうしたらいいのか悩む自分を受け止めてくれる唯一の存在でした。本当に辛い時に、自分の話をしっかりと受け止めて下さった事が、どれだけありがたかったか。
回復まで根気よくサポートしてくださり、本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。
そのときの経験を生かそうと、まずはカウンセラーの資格を取るために通学で心理カウンセラーを学び、傾聴ボランティアや病院勤務等で経験を積みながら、現在のカウンセリングルームを開きました。
私のカウンセリングルームは対面式で、予約制のカウンセリングになります。
相談内容も幅広く、うつ病の患者さんをはじめ、仕事や人間関係の悩みを聞いてほしいといった方もいらっしゃいます。
私が行っているのは、心理テストによる、思考の偏りをみることから始まり、その後クライアントの話に耳を傾け、しっかりと問題を受け止めることです。クライアントとの信頼の基盤ができれば、カウンセラーとの対話の中で、クライアントの抱えている客観的な問題点、気づきを探ることができるのです。
子育てのストレスでうつになった人の背景には、実母との問題があったりと、意外なところに解決の糸口が見つかることもあるんです。そこに気づくまでが大変だったりするのですが、客観的に自分を見ることができるようになっていくと、クライアントの回復は早いですね。
特に「ありがとうございます。」と心から感謝の言葉を口に出せるようになれば、回復に近づいた状態です。本当に心が沈んでいるときは、悩みや苦しみで周りが見えなくなるので、他者への感謝の言葉は出なくなるものです。
「ありがとう」が聞けるようになるまで、そしてクライアント自身が自力で一歩を踏み出すまで、私も一生懸命問題に向かい合っていきます。
心が傷ついてしまった方がカウンセリングを受けに来るので、初対面であっても「この人になら安心して悩みを打ち明けられる」と思って頂けるように、柔らかな雰囲気でクライアントに接することを心がけています。
短期で問題解決ができる方もいれば、何度もカウンセリングを受ける方もいます。カウンセラーにはそういった方にも対応できる柔軟さと根気強さも必須要素でしょうね。
また、クライアントの悩みも人それぞれで、中には重い内容の相談もあり、カウンセリングしながら、時には自分の気持ちが擦り切れてしまいそうになるときもあります。そんな時に適度なストレス解消や、オン・オフのスイッチが持てることがカウンセラーの資質として重要だと思います。
最近は、人間関係の希薄さから、誰にも相談できず悩みを抱えてしまい、心だけでなく、体までもむしばんでしまう方が多いように感じます。ですので、今後このカウンセラーという仕事が社会で多く求められるでしょう。
そして、カウンセラーに相談することや、うつになることは、自身の心が弱いせいと思っている方がとても多いんです。「むしろ、相談できるくらいの強さと勇気があるんですよ。」と私はクライアントに最初に話します。心が弱っているときは、カウンセリングを受けることも勇気が入りますからね。
私のように、自身の経験からカウンセラーを目指すことももちろん良いことだと思います。痛みを経験したからこそ、人の痛みに共感できるんです。良いカウンセラーになるにはたくさんの経験こそが大切だと私は思いますね。
「誰かの役に立ちたい」という使命感に燃える方を応援しています。