ケア資格ナビ> 調剤薬局事務ガイド
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調剤薬局事務の資格とは、調剤薬局事務として働く上で必要とされる専門知識を、短期間で効率的よく身に付けられる資格のことです。
保険に加入している人が薬を購入する場合、代金の一部を保険者に請求する作業が発生します。このような作業はレセプト業務と呼ばれ、調剤薬局事務にとっては代表的な仕事のひとつです。
上記のような専門的な業務を滞りなく完了するためにも、これから調剤薬局事務を目指す人は、資格の勉強を通じて事前に専門知識を身に付けておくことが重要となります。
調剤薬局事務は、必ずしも資格を取得しなければ就けない職種ではありません。
しかし、調剤薬局事務は専門性の求められる仕事なので、どうしても仕事に慣れている経験者が優先的に採用されがちです。
そのため、これから調剤薬局事務を目指す未経験の人は、応募する前に調剤薬局事務の資格を取っておき、少しでも専門知識の理解度をアピールしたほうが採用に有利となります。
希望する職場の求人が出たときに動きやすいよう、早めの取得をおすすめします。
調剤薬局事務の資格試験の中には、受験条件として「スクール講座の受講」を設定しているものがあります。この場合、独学で資格を取得することは不可能です。
資格を取得せず、書店で販売されているテキストを使って、知識だけを身に付ける方法もありますが、馴染みのない専門知識を独学で学ぶのは非効率です。
調剤薬局事務の資格を取得できるスクールでは、効率よく学ぶためのカリキュラムが整っています。
独学より費用はかかるものの、その分専門的な知識を無駄なく確実に身に付けることができます。
医療事務は調剤薬局事務と同じく、薬に関する仕事を担うことがあります。
したがって、すでに医療事務の資格を持っている人は、新たに調剤薬局事務の資格を取る必要はありません。
では、医療事務の資格を取った方がコストパフォーマンスは良いのでしょうか?
その答えは、医療機関で働きたいか、それとも調剤薬局で働きたいかによって変わってきます。
「医療機関なども含めて幅広く活躍したい」と思っている人は、医療事務の資格を取得したほうが、資格をうまく活用できるでしょう。
しかしそうではなく「調剤薬局で働きたい」、あるいは「薬に関わる仕事に専念したい」と考えている人は、調剤業務に特化した勉強ができる資格を選んだほうが、素早く効率的に知識を取得できます。
調剤薬局事務の資格を取得する方法は、大きく分けて2通りあります。
民間スクールが主催している講座は、短い期間でポイントをしっかり学べる講座が多く、通信で最短1カ月~、通学の場合は最短3日で修了できます。
受講スタイル | 通学/通信 |
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受講期間 | 通学:最短3日~ 通信:最短1カ月~ |
受講費用 | 通学:40,000円前後 通信:30,000円前後 |
講座を受講すると、医療保険制度や薬の知識、調剤報酬請求の実技の他に、接遇マナーやコンピュータ操作のスキルなども学ぶことができます。
こうした学習内容は、認定団体によって少しずつ異なっています。
したがって、特に資格試験と講座がセットになっている場合は、試験の概要や講座・スクールの特徴を比較検討し、自分に合った資格を選択することをおすすめします。
調剤薬局事務に国家資格はなく、複数の民間資格が存在しています。
主要な4つの資格についてご紹介します。
受験資格 |
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受験料 | 4,950円(税込) |
試験概要 |
試験時間:90分 受験科目:「学科試験」「実技試験」 試験には、資料の持ち込みが可能 毎月第4日曜日開催 |
スクール | 日本医療事務協会 |
受講内容 | 医療保険の概要、薬剤料の計算、薬剤の基礎知識、調剤技術料、薬学管理料、レセプトの作成など |
受験資格 | 医療保険学院および認定教育機関が行う調剤報酬事務教育講座における3回の中間テストを全て提出した人 |
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受験料 | 4,500円(税込) |
試験概要 |
修了試験は在宅受験 受講開始後、1年以内であれば何度でも再試験の受験が可能 毎月1回開催 |
スクール | ヒューマンアカデミー通信講座たのまな |
講座内容 | 保険の基礎知識、点数算定のポイント、医療保険制度、公費負担医療制度、保険薬局と調剤報酬、処方せんの受付~調剤報酬明細書の作成方法など |
受験資格 | 一般財団法人日本医療教育財団の承認を受けた教育機関の学習を修了した人 |
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受験料 | 3,000円(税込) |
試験概要 |
試験時間:80分以内 受験科目:「学科試験」「実技試験」 合否判定:各得点率90%以上 試験には、資料の持ち込みが可能 |
受験資格 | どなたでも受験可能 |
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受験料 | 6,500円(税込) |
試験概要 |
受験科目:「実技試験」「学科試験」 合否判定:各得点率80%以上 試験は在宅受験 毎月1回開催 |
調剤薬局事務として働くメリットは、おもに以下の3つが上げられます。
調剤薬局で働くためには、通常は薬剤師や登録販売者のように、長い時間をかけて勉強をしたり、試験に合格したりなどしなければなりません。
しかし、調剤薬局事務はその中でも限定された業務を担うため、初心者でも挑戦しやすいというメリットがあります。
特にスクールの講座を活用すると、短期間で専門的な知識を学べるため、仕事や家事で忙しい人にも人気です。
調剤薬局事務は、一度でも仕事の流れを掴んでしまえば、業務内容が急激に変化することはあまりありません。
身に付けたスキルを継続して磨きながら、安定して続けやすい仕事と言えます。
調剤薬局の店舗数は、今や全国で約58,000店にものぼると言われています。
これはコンビニエンスストアの約55,000店を3,000店近く上回っており、いかに調剤薬局が全国に点在しているかがわかります。
求人が出るタイミングにもよりますが、「できるだけ家の近くで働きたい」と考えている人にとっては、応募のチャンスが巡ってきやすい職業であると言えます。
調剤薬局事務の仕事はさまざまありますが、メインとなる仕事は以下の3つです。
患者から処方箋や保険証を受け取り、有効であるかどうかを確認します。続いて薬歴データをレセコンに打ち込み、薬剤情報提供書や薬袋などを用意します。
最後に算出された金額のうち、患者負担額のみを請求し、お金の受け渡しや領収書の発行等を行います。
医科診療報酬点数表に基づき、患者ごとに調剤報酬を計算して調剤報酬明細書(レセプト)を作成します。請求作業は毎月1回、10日までに保険者(国民健康保険や保険組合)に対して行います。
調剤薬局事務は、薬剤師の目の行き届く範囲内で「ピッキング」や「一包化」といった業務を担当することができます。
その他にも、納品された薬を調剤室内の棚に納めたり、一包化された医薬品の数量チェックを行うなど、薬剤師の確認を前提とした補佐を行います。
基本的な分担は勤め先の薬局によって異なります。
例えば、ピッキングの作業は登録販売者が行い、受付事務は調剤薬局事務が行うといったように、基本的な作業分担を分けている職場もあります。
調剤薬局事務は専門性が求められるものの、未経験からでも挑戦できる貴重な仕事です。
資格の勉強を通じて事前知識を身に付けておけば、採用も有利になり仕事の滑り出しもスムーズになります。
本気で調剤薬局事務で働きたい、と考えている人にとっては、調剤薬局事務の資格はマストといっても過言ではないでしょう。
ぜひ複数のスクールの資料を比較して、自分に合った講座を探してみてください。